オリジナリティ溢れるアルゼンチンのサイン事情
こんにちは、ずんだもちです。
皆さん、何か書類にサインするとき、どういうふうに書いていますか?
私は何の変哲もなくフルネームをそのまま楷書で書いているのですが、先日「アルゼンチン人は皆オリジナルのサインを持っているよ」という話を聞きました。
アルゼンチンのサイン事情とは
アルゼンチンの子供達は、10才頃には学校で自分のサインを作り、以降何かサインする度にそれを使用するそうです。作ったサインは間違えないように何度も練習をします。
サインのデザインはよりお洒落に、より個性的に改良していくので、大人になるにつれて何度も変わっていくそうです。
語学スクールの他の生徒さん達のサインを見せてもらったところ、なかなか面白かったので紹介します。
※以下、サインそのものではなく、私がオリジナルを真似して描いたものを貼っていきます。
エントリーNo.1 Andros(アンドロス)さん
これでAndrosって表すの?!絶対分からない。
でもじっくり眺めてみると、AndrosのAとdを重ねた力強いサインでかっこいいです。自分でなぞってみると分かりますが、ぱっと見の印象よりも複雑な軌道を描いています。
2. Juliana(ジュリアナ)さん
これはまだ何となく読める気がしますね!左から2文字はJuだし。
でも一字一字見ていくと、Ju…otwi??本当にジュリアナって書いてるのかな?
3. Carla(カーラ)さん
これは「MCB」にしか見えない。
ファーストネーム、ミドルネーム、ラストネームの頭文字がM・C・Bなのかな?フルネームをそのまま書かなくてもいいんですね。
4. Carolina(カロリーナ)さん
タイトル、ちょうちょと私。可愛い。個人的には一番好き。
カロリーナという文字列が、どういう変遷をたどってこの形になったのか知りたいです。
右端の横棒にこめられた意図とか気になります。
5. Alejandra(アレハンドラ)さん
どう見ても数字の10,000。
アレハンドラって名前かっこいいのに、長くて書くの面倒だったのかなぁ。
これがお洒落なのか何なのかわかりませんが、図形として見てみると、曲線と直線のバランスがかっこいい気もします。
以上、5人のアルゼンチン人のサインでした。
思った以上にみんな自由!!
ここまで見てきて分かったんですが、最初から文字列として読ませようとしていないんですね。
アルゼンチンは移民国家ですが、MariaとかJoseとか同じ名前の人がものすごく沢山います。
日本と名前の付け方が違うし、アルファベットだって26文字しかないもんね。
そこで、たとえ同姓同名の人が何百人いても自分のサインだと判別できるよう、どんどん独創的な形にデザインしているんですね。
他人から見ると落書きのような曲線でも、何度も練習するから忘れないと言っていました。ビジネスシーンで有りなのか分かりませんが、ハートとか星とか鳥の羽なんかを書く人もいるそうです。
日本でも、特に男性でカードの署名時にやたらぐちゃぐちゃっ!と書く方がいますよね?今まではそれを見て雑だなぁと思っていたものですが、本来の目的に照らせばそっちのほうが賢いなぁと思いました。